定時中はバタバタしていて、定時後や休日出勤したほうが自分の仕事に集中できる、そういった経験ありませんか?
なぜこのような状況になってしまうのでしょうか。今回はその原因を探ってみたいと思います。
「さぁ定時だ。自分の仕事に集中しよう!」
お客様からの声でも、「定時中はなかなか自分の仕事が進みません。定時後であれば突発事項や他の人から相談が少なくなるため、自分の仕事に集中できるようになり、残業にはなるものの効率的に仕事が進められます」といった声をいただく事があります。
効率的に進められるとはいえ、定時内も一生懸命仕事を進めているのに、いざ定時を迎えると自分の仕事が進んでいない、、、となってしまうと、気持ちが重くなってしまうものです。そもそも残業時間は減らしたいものです。
なぜこういった状況になってしまうのか。先ほどの言葉にヒントが隠れています。
「定時後は突発事項や他の人からの相談が少なくなる」という事は、「定時内は突発事項や他の人からの相談が多い」という事の裏返しです。
まずは定時内に起こっている事を把握してみましょう。
依頼はどこからどうやってやってくる?
日々仕事に忙しく追われている状況であればあるほど、大切になってくるのが現状把握です。
今回は、「定時内は突発事項や他の人からの相談が多い」についての現状把握ですので、そういった依頼や相談が何によって行われているか考えてみましょう。口頭での依頼もあるかと思いますが、多くはメールか電話ではないでしょうか。
分析を行うには、まずは履歴がはっきりしているメールから取り掛かるのがオススメです。
過去1週間、どういった内容の依頼メールが来ているのか現状把握を行い、以下の分析を行ってみましょう。
(電話での依頼が多い方は、どんな依頼電話がかかってきているか、数日~1週間ほど記録を取ってみることで大枠の現状把握ができるかと思います)
その上で下記3点で依頼事項の整理を行ってみましょう。
- そもそも自分が対応すべき案件かどうか
- 急ぎで対応すべき案件かどうか
- ccメールに対応してしまっていないかどうか
「そんな事はできているよ!」とお叱りを受けてしまいそうですが、意外にこの3点の実施は難しいものです。
次項にて1つずつ確認を進めていきましょう。
3つのポイントで大胆に整理
では、1つずつ確認してみましょう。
1.そもそも自分が対応すべき案件かどうか
依頼や相談が自分のところに来ると、心情的にも対応せざるを得ないものです。
ただし、質問者は本来質問すべきところではなく、ついつい聞きやすい人に質問してきてしまっているかもしれません。
こういったケースではそもそもの役割分担を考え、本来誰がどこに質問すべきか整理を進めましょう。
かといっていきなり「この質問はこちらに行ってください」と答えてしまうと相手に嫌な印象を与えてしまいますよね。
ですので、「本来の質問先はこちらなので、次回からはこちらに質問をお願いします」と促してみる事で少しずつ交通整理が進んでいきます。
2.急ぎで対応すべき案件かどうか
納期が先であったとしても、仕事を溜めておきたくないのでついついすぐに手を付けてしまう事はありませんか?
確かに仕事が溜まっている事ほど嫌な事はありません。また、納期前に早く取り掛かる事も非常に大切です。
しかし、急に別の案件に取り掛かってしまうと、前の業務が「中断」されてしまいます。
この「中断」というのは非常に厄介で、中断後にいざ取り掛かろうとすると、「これは何をどこまで進めたのだろう?」と思い出す時間が余計にかかってしまうものです。
そのため、依頼事項があった場合、納期を確認し優先度に合わせて取り組みましょう。
依頼してくる方にも「いつまでにどこまで対応してほしい内容なのか」を明確にしてもらえるよう促す事でお互いロスなく取り組めるのではないでしょうか。
3.ccメールに対応してしまっていないかどうか
こちらも心情的にはついつい対応してしまう内容です。
ccで入っているとつい心配になってしまい対応をしてしまう事はありませんか?
心構えとしては非常に素晴らしい事ですが、2番のケースと同様に「中断」が発生してしまったり、優先順位が崩れてしまいやすくなるものです。
なかなか難しいかもしれませんが、「任せる」という事も大事な仕事なのかもしれません。
また、メールを送信する際に、「ccが多くなりすぎてないか」という確認をするとより良いかと思います。
目指せ定時帰り!
まず上記3点で整理してみていかがでしたでしょうか。
思いがけず手広く対応していて整理できた方もいらっしゃれば、あまり進まなかった方もいらっしゃるかもしれません。
日常的に行っている事に対し、いったん手と足を止めて、現状把握と整理を行う習慣が大切になってくると思います。
その上で、「どうやったら、どう工夫したら定時内でやりきれるのか」という事を考えていけると良いのではないでしょうか。
この意識付けが進んでいくと、「どんな仕事で残業になっているのか」「どうにか改善できないだろうか」というサイクルの思考がいつも働くようになってきます。
まずはご自身から取り組んでいただきつつ、働き方改革の号令の下、周りの人も巻き込みながら進めていきましょう。